ばらばら、ばらばらとこぼれていく。
外面は平静を装ってもくずれていく。
応急措置をほどこしたそばから。
あいた穴をそとから見えないように埋めるために
内側から内臓を千切って詰める。
いつか、外壁が崩れ落ちた時に、
もはや何も内側に残っていないことを知って、
誰かが驚くだろうか。
それとも、そんなことなんて、誰も見ていないかも知れない。
帰巣本能なのか。
危険になると、最初に戻りたくなる。
最初。一番最初に身につけた仮面。
真面目で真剣で、紳士で、まっすぐで、単純。
急に戻りたくなって演じたんじゃないの?
よくわからない。
あの後、結婚までは、それこそ、向こうにいたときまでも、
それで通せたじゃないか。
自分までだませたのかも知れない。
一緒になってからしばらくも自分をそのまま保てたじゃないか。
だからきっと、あれが本当なんじゃないのか。
そうだったらいいと、どっかで思ってないか。
なぜ、あっさりと、それで引き下がらなかった?
でも、きっと違うって、底で知ってないか。
知っている。ここが終着点じゃないと知っている。
もう昔の手で自分がだませないことも知っている。
ハリガネムシ。
カマキリに寄生して、狂ったように行動を操り、
水場へと連れて行く。
繰り返しじゃない。
2009年10月18日日曜日
2009年10月6日火曜日
Man in the Mirror
そう言えば、鏡なんだ。
そんなことはわかっているのに。
遅れているのは、こちらなんだ。
遅いと笑って、もっと遅いのはこっちの方なんだ。
周回遅れに追い抜かれたようで、更に遅れているのはどっちなんだ。
マグマを溜めているのはどちらもなんだ。
噴き出したらどうなるかわからないのはどちらもなんだ。
理性ぶった顔で前向きになんて言ってるのはどのつらなんだ。
だからどの顔をしてって思ったのはほんとなのに、また、新しい仮面が巣食いはじめる。
かつて恐れて封印し、もう、ひからびてしまったような結晶なんて、
それは9年前のものだったか。
12年も前のことがむしろ、結局、そこをめぐってるんじゃないか、って
恐怖?そんなんじゃない。でも
ただ、自分の残酷さに向き合うのが、結局、怖いんじゃないのか。
奔流になって噴出したら、何をなぎ倒してしまうのかわからない。
器用だった分、人生を塗り固めてこられた。
いつか、偽りだったはずの仮面が皮膚から剥がれなくなった。
本当の自分なんてない。本性なんて、食いつくして、壊しちゃう、
ただ、それだけなんだ、でも、表面は、紳士のつらをさげて、
嫌味でプライドの高そうな慇懃な面をつけて、でも、もう、
それこそ、そこが本当なんだ、薄っぺらで。
新しい地平があるように見えて、苦界しかないのかも知れない。
何だかわからない、だけど、
それなのに、だけど、
もっと進みたい
そんなことはわかっているのに。
遅れているのは、こちらなんだ。
遅いと笑って、もっと遅いのはこっちの方なんだ。
周回遅れに追い抜かれたようで、更に遅れているのはどっちなんだ。
マグマを溜めているのはどちらもなんだ。
噴き出したらどうなるかわからないのはどちらもなんだ。
理性ぶった顔で前向きになんて言ってるのはどのつらなんだ。
だからどの顔をしてって思ったのはほんとなのに、また、新しい仮面が巣食いはじめる。
かつて恐れて封印し、もう、ひからびてしまったような結晶なんて、
それは9年前のものだったか。
12年も前のことがむしろ、結局、そこをめぐってるんじゃないか、って
恐怖?そんなんじゃない。でも
ただ、自分の残酷さに向き合うのが、結局、怖いんじゃないのか。
奔流になって噴出したら、何をなぎ倒してしまうのかわからない。
器用だった分、人生を塗り固めてこられた。
いつか、偽りだったはずの仮面が皮膚から剥がれなくなった。
本当の自分なんてない。本性なんて、食いつくして、壊しちゃう、
ただ、それだけなんだ、でも、表面は、紳士のつらをさげて、
嫌味でプライドの高そうな慇懃な面をつけて、でも、もう、
それこそ、そこが本当なんだ、薄っぺらで。
新しい地平があるように見えて、苦界しかないのかも知れない。
何だかわからない、だけど、
それなのに、だけど、
もっと進みたい
2009年10月4日日曜日
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